外食時に、食べ方に自信が持てず、特に魚料理を避けがちになることはありませんか？
どんなに慎重に食べても、小さな骨が口に入ってしまうことはよくあります。
そんな時、骨を手で取り出すことは、マナー違反だと思いませんか？
この記事では、魚料理を洗練された方法で味わうためのコツをご紹介します。
魚を手で食べる際、骨を取る行為はマナーに反する？
魚の骨の構造には、頭から尾までをつなぐ「背骨」、背骨から分岐する「側骨」
そして魚の形状を支える「腹骨」があります。
これらの主要な骨は、箸を使って比較的簡単に取り除けます。
しかし、背骨やひれの近くには細かい骨がたくさんあり
食事中にこれらを見つけることは珍しくありません。
細かい骨を箸で一つずつ取り除くのは手間がかかるため
手で取り除いた方が便利に感じるかもしれませんが
これはあまり良い印象を与えないかもしれません。
しかし、魚を上手に食べる方法を身につければ
骨を簡単に取り除きながら食事を楽しむことができます。
魚料理を食べる際のエチケットとして意識したいポイント
主要なポイントは以下の通りです：
- 食べ始める際は頭側からスタートします。
- 一方の面を食べ終えたら、魚を反対側にひっくり返さず、そのまま続けて食べます。
- 食べ終わった骨やひれは、皿の端にきちんとまとめます。
- 同席者が不快感を持たないよう配慮すること。
通常、魚料理は頭が左側を向くように盛り付けられます。
これは、日本の「左上位」の文化や右利きの人にとって食べやすいようにするための配慮からです。
頭側から食べ進めることで、食べやすく、骨を取りやすくなります。
片面を食べ終えた後は、見た目を損ねず
不吉な意味を避けるためにも、魚を反対側にひっくり返さないでください。
背骨を取る際に手を使うこと自体はマナー違反ではないものの
細かい骨はなるべく箸を使って取り除き、食べ終わった骨は皿の端に整理しましょう。
右利きの場合は、皿の左上に骨をまとめることが推奨されます。
「同席者への配慮」の重要性に関しては、後ほど詳しく触れます。
魚料理のエレガントな食べ方についての案内
ここでは、「切り身」「干物」「塩焼き・煮物」の三つのカテゴリに分けて
魚を美しくいただくコツを紹介します。
切り身の食べ方
たとえばサケの切り身を食べる際、最初に行うのは皮の剥がし方です。
魚の皮に含まれる栄養を考えると皮を食べるか否かはお好み次第ですが通常は身から食べ始めます。
次に、中骨を除去します。皮を剥いた後の柔らかな部分に箸を差し入れて
骨を取り除くとより簡単に作業できます。
取り除いた骨は、皿の隅に寄せておきます。
食べ進める際は、まず身を食べ、最後に皮を楽しむ「身→皮」の順序で。
右利きの方は、左側から右へと一口大に切り分けて食べると良いでしょう。
細かな骨がある場合は、食べる前に箸で取り除きましょう。
干物の食べ方
干物や焼き魚をいただく時は、背骨のある部分を箸で軽く押して開始します。
この一手間で、骨と身が簡単に分かれます。
全体を均一に押す必要はなく、頭から尾にかけて数箇所押すだけで十分です。
小さな魚では、箸で身を軽く挟むだけで骨が離れやすくなります。
続いて、背骨を頭側から箸でつまみ、軽く持ち上げて除去します。
このとき、箸を皿の奥から手前に向けて使うと良いです。
最後に、小骨に注意しながら身を食べましょう。
細かく崩しすぎず、一口サイズに分けて左上から順に食べ進めると
どんな場でも上品に食事を楽しむことができます。
塩焼きや煮物の食べ方
横向きに調理された魚料理の上品な食べ方をご紹介します。
このタイプの料理では、最初に「側線」と呼ばれる部分に箸を入れて切り始めます。
側線は魚の皮の色が変わる境界で見つけることができます。
側線にそって切り込んだ後、頭側（左）から尾側（右）に向かって
箸を使って一口大に切り分けていきます。
背びれ付近には細かい骨が多いので、びれの根本に箸を差し込んで
これらの骨をまとめて取り除くと良いでしょう。
取り除いた骨やびれは皿の隅に置いておきます。
上部の身を食べ終えた後は、下部の身も同様に左から右へと食べ進めます。
胸びれ、腹びれ、尾びれ近くの細かい骨も同様に取り除き、皿の隅にまとめます。
全て食べ終わったら、魚を反対側にひっくり返さず、中骨を取り除きます。
この時、箸を中央から先端に向けて差し込み、中骨と身を分離させます。
中骨が長い場合は、手で折ることもできますが
手を汚さないようナプキンや懐紙を使うと良いでしょう。
残りの身を食べる際も、細かい骨に注意しながら
左から右、上から下へと一口大に切り分けて食べ進めることで、食事をエレガントに楽しめます。
また、口の中に入った骨を取り出す時は、手を使わないことを心掛けてください。
魚料理を食べる際に骨を手で取ることは可能ですが、口の中から骨を取り出す行為は
箸を使って慎重に行い、他人が不快に感じることがないよう配慮しましょう。
魚料理から取り除いた骨やひれを皿の端に置く際には
向かいの人に見えないように懐紙やナプキンで覆うことで
食事のマナーを守り、共に食事を楽しむ全ての人への配慮を示すことができます。
特別な場では、これらの細やかな配慮がより重要になります。
まとめ：魚料理を美味しくマナー良く食べる方法
このガイドでは、食事のエチケットと共に魚料理をエレガントに楽しむコツに焦点を置いています。
マナーに不安を感じて魚料理を避けてしまう必要はありません。
家族や友人との食事の際は、堅苦しい態度を取ることなく
リラックスして魚料理を堪能することが重要です。
魚料理の美味しさと正しい食べ方を学ぶことで、その魅力を改めて感じることができます。
魚料理に挑戦する際に心掛けたい基本的なポイントを以下にまとめました。
魚の食べ方の基本
- 頭から尾へ、そして背側から腹側へと順番に食べ進めます。
- 食べやすいように、一口サイズに分けてから食べます。
- 魚をひっくり返さずに、食べる途中で骨を取り除いていきます。
- 取り除いた骨やひれは、皿の端にきちんと寄せます。
- 口に入った骨は、手を使わずに箸で慎重に取り除きます。
これらのポイントを実践することで、魚料理をより一層楽しむことができるでしょう。
